ペットのうさぎは、人気が高まってきたのもあり、うさぎの種類を知っている方も多いと思います。
野生のうさぎには、普段出会うことがないため、どんなうさぎなのか知らない方も多いと思います。
そんな野生のうさぎのことについてまとめていきます。
目次
〇野生のうさぎの種類
・二ホンノウサギ
・エゾユキウサギ
・エゾナキウサギ
・アマミノクロウサギ
〇野うさぎとペットうさぎとの違い
〇野うさぎは飼えるの?
〇まとめ
〇二ホンノウサギ
二ホンノウサギは、4種類に分けられていて、日本で生息しています。
・キュウシュウノウサギ
日本:四国、九州

*キュウシュウノウサギ
・トウホクノウサギ
日本:本州の日本海側

*トウホクノウサギ
・サドノウサギ
日本:佐渡島

*サドノウサギ
・オキノウサギ
日本:隠岐諸島

*オキノウサギ
【生息場所】
草原や森林などに生息し、群れは形成せず、単独で生活します。
特定の巣は持たず、ねぐらを中心に半径が400メートル圏内で行動を行います。
夜行性で、昼間は、藪や木の根元などで休んだりしています。
体長:45~54センチ
体重:1.3~2.5キロ
耳長:6~8センチ
【二ホンノウサギの毛色】
積雪地域では、秋頃より体毛が抜ける換毛期となり、冬には、耳~体毛あたりまで白化します。
春頃になると、白い毛が抜けて、赤褐色から茶褐色へと生え変わっていきます。
【天敵】
アオダイショウ、イヌワシ、クマタカ などなど
【食べ物】
植物を主に食べ、葉や芽、樹皮などを食べます。
【繁殖について】
北部の二ホンノウサギは、冬から夏に繁殖活動を行います。
南部の二ホンノウサギは、1年中繁殖活動を行います。
繁殖形態は、胎生で、妊娠期間は42~47日です。
1回に、1~4頭で、年に3~5回に分けて産みます。
子うさぎは、1ヶ月ほどで、独立し、8~10ヶ月で性成熟し、繫殖に参加するようになります。
寿命は、4年未満ほどと言われています。
〇エゾユキウサギ

【生息場所】
北海道の平野部から亜高山帯までと広範囲
*最初は、エゾノウサギだったが、研究結果をもとにすると、二ホンノウサギの亜種ではなく、ユキウサギの亜種であることからエゾユキウサギとなりました。
ユキウサギは、世界中で16亜種います。
生息国は、イギリス、ヨーロッパ、ロシア、樺太島(サハリン島)、国後島にかけて生息します。
体長:50~60センチ
体重:1.6~3.95キロ
耳長:7~8センチ
【季節ごとの毛色】
夏毛:全体は、ほぼ褐色から灰褐色で、腹面、脚、耳は白色から灰白色です。
冬毛:全体は白色です。耳の縁は、白色で、先端部は、1年通して黒色です。
【換毛期】
夏毛~冬毛:9月下旬~12月上旬
冬毛~夏毛:3月下旬~6月上旬
【エゾユキウサギの特徴】
走るのが速く時速80㎞/hで走れます。
鳴き声も確認されていて、「キーキー」「クィークィー」と鳴いたりします。
【天敵】
キタキツネ、二ホンイタチ
【食べ物】
夏は、草を食べたり、畑の野菜を食べたりします。
冬は、樹皮や樹木の葉や枝、根雪に穴を掘って進み、雪の下に生えている草を食べます。
【繁殖について】
2月下旬~7月で、出産時期は、4月~8月下旬です。
妊娠期間は、約50日で、出産する数は、通常2~4頭を産みます。
年間出産数は、1回~3回です。
*生まれた子うさぎには、目や耳が開いていて、視力と聴力があり、体毛も生えています。
生まれてから母うさぎと離れて過ごし、授乳時のみ子うさぎのもとに来ます。
寿命は、4年未満で、1年強で亡くなるケースが多くあります。
成獣になる生存率は、10%~20%程度です。
〇エゾナキウサギ

【生息場所】
日本:北海道の道央・道東など
北海道の北見山地や大雪山系など、主に、800メートル以上の高山帯のガレ場に生息します。
必然的に、高山性の動物となります。
日没後に活動することが多いです。
体長:10~20センチ
体重:60~150g
耳長:2センチほど
【毛色】
夏毛は、赤褐色で、冬毛は、灰褐色から暗褐色です。
換毛期は、年に2回あります。
【エゾナキウサギの特徴】
ナキウサギは、名前通り、甲高い声で鳴きます。
オスが、「キィッ」、メスが、「キチィ」です。
1928年に初めて発見され、今では、絶滅危惧種となっています。
【食べ物】
主に植物を食べ、葉や茎、花、実などを食べます。
冬眠はしないのですが、夏から秋にかけて、食料を岩の間に溜め込み冬に備えます。
【繁殖について】
春から夏の年1回で、1回につき1~5頭を出産します。
寿命は、2年~3年と言われています。
〇アマミノクロウサギ

【生息場所】
日本:奄美大島と徳之島
体長:41.8~51センチ
体重:1.3~2.7キロ
耳長:4.1~4.5センチ
【毛色】
全身光沢のある体毛で、背面は、黒や暗褐色、腹面は、灰褐色です。
【アマミノクロウサギの特徴】
個体間で、複数の鳴き声でコミュニケーションをとり、危険を知らせたりします。
夜行性で、昼間は、落ち葉を敷いた巣穴や樹洞、岩の隙間などで休んだりします。
【天敵】
ハブ、フイリマングース、野犬
【繫殖について】
繫殖様式は、胎生で、繁殖用の巣穴を作ります。
飼育下では、4月~5月、10月~12月で、1回に1頭の子うさぎを産みます。
飼育下での寿命は、約15年です。
〇野うさぎとペットうさぎ(穴うさぎ)との違い
先にお伝えしておくと、ペットうさぎは穴ウサギ(アナウサギ)です。
【生活習慣の違い】
・野うさぎ
巣穴を持たず野山で過ごしています。
天敵から身を隠すために、茂美の中に逃げ込んだりします。
単独で行動し、交配時のみ相手を探すのです。
行動範囲も広く、数十ヘクタールもあります。
・穴うさぎ(アナウサギ)
巣穴でメスを中心に過ごし、2~8頭の成体と子うさぎが暮らします。
行動範囲は、数ヘクタールとそこまで広くはありません。
【身体の違い】
・野うさぎ
天敵から身を守るということから、後ろ足に優れています。
四肢が長く筋肉が発達しています。
耳の長さが、天敵からの身を守るために発達し、穴うさぎ(アナウサギ)と比べると長くなっています。
雪の降る地域では、白い毛に生え変わり、天敵に見つかりづらくなるように発達しているのです。
・穴ウサギ(アナウサギ)
穴を掘るのに長けているので、前足が発達しています。
四肢が短く、全体的に丸みを帯びています。
穴うさぎ(アナウサギ)の毛色は、季節により変化することはありません。
【赤ちゃんの違い】
・野うさぎ
生まれたときから、毛が生えていて、目や耳も開いています。
集団では行動せず単独行動をします。
赤ちゃんでも数週間すれば、単独で行動するようになります。
・穴うさぎ(アナウサギ)
生まれたときは、毛がなく、目や耳も閉じています。
集団で子育てを行います。
〇野うさぎは飼えるの?
野うさぎを見つけても、勝手に飼育したりしてはいけません。
法律上で、定められているためです。
もし仮に飼う場合は、行政に届け出が必要となります。
届け出を出さずに飼育すると、罰金となるので、注意しましょう。
野うさぎを見つけた場合、触ったりしないことをおすすめします。
理由は、マダニの間で感染する「野兎病」への感染リスクがあるためです。
野兎病は、急性熱性疾患で、代表的な動物由来感染症の1つです。
人も感染することもあり、発熱、悪寒、吐き気、嘔吐、感染部位の化膿などが見られます。
野生の生き物を触りたい場合は、専門の方と行動するのをおすすめします。
〇まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本に生息する野生のうさぎの種類は、二ホンノウサギ、エゾユキウサギ、エゾナキウサギ、アマミノクロウサギと4種類です。
二ホンノウサギが、その中でも各地域で暮らす二ホンノウサギとしての種類に細かく分けられています。
野うさぎと穴ウサギ(アナウサギ)は、結構違いもあるので、うさぎ好きの方は、面白い内容だと思います。
今後も、うさぎ関連についてまとめていきますので、すきま時間に目を通してみて下さい。
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