スマートフォンの料金明細を見ていると、「電話サービスリレー料」という聞き慣れない項目を見つけたことはないでしょうか。月額数円〜数十円程度とはいえ、「なぜ払う必要があるの?」「使っていないのに請求されるのはおかしいのでは?」と疑問を感じる人も多いはずです。
今回は、電話サービスリレー料とは何か、なぜ全ユーザーが負担するのか、ユニバーサルサービス料との違い、今後どうなるのかまで、初心者にも分かりやすく詳しく解説します。

電話サービスリレー料とは何か?
一言でいうと何の料金?
電話サービスリレー料とは、
聴覚や発話に障がいのある人が、電話を使って健常者とコミュニケーションできるようにするための公的サービスを支えるための料金です。
この料金は、スマートフォンや携帯電話、固定電話の利用者が広く公平に負担する仕組みになっています。
電話リレーサービスとは?
電話が使えない人を「つなぐ」仕組み
電話リレーサービスとは、音声による通話が難しい人と、音声通話を使う人の間を仲介するサービスです。
例えば、
- 聴覚障がいのある人
- 発話が困難な人
が電話をかけたい場合、オペレーターやシステムが間に入り、
- 文字 → 音声
- 音声 → 文字
をリアルタイムで変換し、双方の会話を成立させます。
日本での電話リレーサービスの正式名称
日本ではこの仕組みを
「電話リレーサービス」
と呼び、2021年から公共インフラとして本格運用が始まりました。
これは法律に基づく制度で、国が主体となって運営されています。
なぜ電話サービスリレー料が必要なのか?
無料で提供できない理由
電話リレーサービスは、
- 専用システムの開発・運用
- オペレーター(通訳者)の人件費
- 通信設備の維持
- セキュリティ対策
など、多くのコストがかかります。
これを利用者本人だけの負担にしてしまうと、
「障がいがあるから追加料金が必要」
という不公平が生まれてしまいます。
社会全体で支えるという考え方
そこで採用されたのが、
電話を使うすべての人が少しずつ負担する仕組みです。
これは次のような理念に基づいています。
- 電話は社会インフラである
- 誰もが平等に使えるべき
- 特定の人に負担を押し付けない
この考え方は、電気・水道・公共交通などと同じ発想です。
電話サービスリレー料はいくらかかる?
月額はいくら?
電話サービスリレー料は、
1回線あたり月額数円程度です。
実際の金額は年度ごとに見直されますが、
- 月額:数円〜十数円程度
- 年額:数十円〜100円前後
という非常に小さな負担に抑えられています。
なぜ金額が変動するのか?
金額は以下の要因によって変わります。
- 利用者数の増減
- サービス運営コスト
- 国の制度設計
利用者が増えれば一人当たりの負担は軽くなり、逆にコストが増えれば多少上がることもあります。
どの通信会社でも請求される?
大手キャリアだけでなく格安SIMも対象
電話サービスリレー料は、
- NTTドコモ
- au
- ソフトバンク
- 楽天モバイル
といった大手キャリアだけでなく、
- MVNO(格安SIM)
- 固定電話
でも原則として請求されます。
使っていなくても請求される理由
「自分は電話リレーサービスを使っていないのに、なぜ払うのか?」
という疑問は非常によくあります。
しかしこれは、
- 道路を使わなくても税金を払う
- 消防車を呼ばなくても消防費用を負担する
のと同じ考え方です。
使う可能性がある社会インフラを維持するための費用として、全員が少しずつ負担しています。
ユニバーサルサービス料との違い
よく混同される2つの料金
スマホ料金には似た名前の料金があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ユニバーサルサービス料 | 電話回線を全国どこでも使えるようにするための料金 |
| 電話サービスリレー料 | 障がい者向け電話リレーサービスを維持するための料金 |
目的も制度も別物ですが、
「社会全体で支える通信インフラ」
という点では共通しています。
両方とも拒否できる?
どちらも法律に基づく制度のため、
原則として利用者側が拒否することはできません。
ただし金額は非常に小さく、通信会社が利益として取っているわけではありません。
電話サービスリレー料は通信会社の儲け?
通信会社の利益ではない
重要なポイントとして、
電話サービスリレー料は通信会社の利益ではありません。
通信会社は、
- 利用者から預かる
- 国の指定機関へ納付する
という「回収代行」をしているだけです。
不透明に見える理由
明細に小さく書かれているため、
- 何の料金か分からない
- 説明されない
と感じる人が多く、不信感につながりやすいのが実情です。
電話リレーサービスの今後
利用者は増えている?
高齢化や多様性の尊重が進む中で、
- 聴覚障がい者
- 発話に不安のある高齢者
など、電話リレーサービスの重要性は今後さらに高まると考えられています。
技術進化による変化
今後は、
- AI音声認識
- 自動文字起こし
- リアルタイム翻訳
といった技術の進化により、
より安価で高品質なサービスになる可能性もあります。
それに伴い、電話サービスリレー料の金額が下がる可能性もゼロではありません。
電話サービスリレー料は「思いやりの料金」
電話サービスリレー料は、
- 分かりにくい
- 説明不足
- 勝手に取られている感じがする
という理由で、不満を持たれやすい料金です。
しかしその本質は、
「誰もが電話で社会とつながれるようにするための支え合い」
です。
まとめ
- 電話サービスリレー料は、障がい者向け電話リレーサービスを支える料金
- 月額数円程度と非常に小額
- 利用の有無に関係なく全員が負担
- 通信会社の利益ではない
- ユニバーサルサービス料とは別の制度
- 社会インフラを維持するための公平な仕組み
スマホ料金の明細にある「電話サービスリレー料」は、
**目立たないけれど重要な“社会をつなぐための費用”**だと言えるでしょう。