「VDSLって何?」

マンションやアパートでインターネット回線を契約しようとすると、「VDSL方式」「VDSL回線」という言葉を目にすることがあります。

「光回線と書いてあるのにVDSLなのはなぜ?」

「VDSLは光回線より遅いの?」

「自宅がVDSL方式だったら、契約しないほうがいい?」

このような疑問を持っている人も多いでしょう。

VDSLは、集合住宅でインターネットを利用する際に使われてきた通信方式の一つです。建物の共用部分までは光ファイバーを使い、そこから各部屋までは既存の電話線を利用して通信するのが大きな特徴です。

そのため、VDSLは「光回線ではない」と思われることがあります。しかし、実際には光回線サービスの集合住宅向け設備としてVDSL方式が採用されているケースがあります。

一方で、光ファイバーを各部屋まで直接引き込む「光配線方式」と比べると、通信速度や設備面で違いがあります。

今回は、VDSLとは何なのか、どのような仕組みでインターネットに接続しているのかを初心者にも分かりやすく解説します。

さらに、VDSLと光回線の違い、光配線方式との違い、VDSLのメリット・デメリット、速度が遅くなりやすい理由、マンションでVDSLを使う場合の注意点、VDSLから光配線方式へ変更できるのかまで詳しく紹介します。

VDSLとは?簡単に説明すると「電話線を使って通信する方式」

VDSLとは、「Very-high-bit-rate Digital Subscriber Line」の略称です。

日本語では、非常に高速なデジタル加入者線といった意味になります。

名前だけを見ると難しく感じますが、簡単に説明すると、

「集合住宅などで、建物内の既存の電話線を利用してインターネット通信を行う方式」

と考えると分かりやすいでしょう。

VDSLの大きな特徴は、通信経路のすべてに電話線を使うわけではないことです。

一般的なVDSL方式の集合住宅では、

通信事業者側

光ファイバー

マンションの共用設備

VDSL装置

既存の電話線

各部屋

VDSLモデム

Wi-Fiルーターなど

という流れでインターネットに接続します。

つまり、マンションやアパートの建物までは光ファイバーで通信し、最後の部分だけ電話線を利用するのがVDSL方式です。

このため、VDSLは「光回線ではない」と単純に判断するのは正確ではありません。

サービスそのものが光回線サービスであっても、集合住宅内の設備によって「VDSL方式」が採用されている場合があります。

VDSLと光回線は何が違う?

VDSLと光回線の違いを理解するためには、「光回線」という言葉が何を指しているのかを整理する必要があります。

一般的に「光回線」と呼ばれているインターネット回線は、光ファイバーを利用した通信回線です。

光ファイバーは、光信号を使ってデータを送受信します。

一方、VDSL方式では、通信事業者側から建物までは光ファイバーを使用していても、建物内から各部屋までの通信に電話線を使用します。

つまり、重要なのは「どこまで光ファイバーを使っているか」です。

代表的な集合住宅の配線方式には、

  • 光配線方式
  • VDSL方式
  • LAN配線方式

などがあります。

この中でも、現在の高速インターネット環境で特に注目されるのが「光配線方式」と「VDSL方式」の違いです。

光配線方式とは?

光配線方式は、マンションなどの集合住宅で、

建物の共用部分から各部屋まで光ファイバーを引き込む方式

です。

イメージとしては、

通信事業者

光ファイバー

マンション共用部分

光ファイバー

各部屋

ONU

Wi-Fiルーター

という構成です。

VDSL方式との大きな違いは、各部屋まで光ファイバーが届いていることです。

光配線方式では、建物内の最後の部分まで光ファイバーを使うため、高速な通信サービスとの相性が良くなります。

特に、1Gbpsクラスや10Gbpsクラスなどの高速な光回線サービスを利用したい場合には、光配線方式が重要になります。

ただし、実際の通信速度は、回線設備、混雑状況、ルーター、LANケーブル、パソコンやスマートフォンなど、さまざまな要因によって変化します。

「光配線方式だから必ず1Gbps出る」という意味ではありません。

VDSL方式の仕組み

VDSLを理解するには、マンションの中でどのように通信しているのかを見ると分かりやすくなります。

例えば、VDSL方式のマンションに住んでいる場合を考えてみましょう。

まず、インターネット事業者からマンションまで光ファイバーが引かれています。

マンションの共用スペースには、VDSL用の集合装置が設置されます。

そして、その集合装置から各部屋までは、マンションにすでに設置されている電話線を利用します。

各部屋では、VDSLモデムなどを使って通信します。

このように、VDSLは「光ファイバー+電話線」を組み合わせた通信方式と考えることができます。

なぜ電話線を使うの?

「なぜわざわざ電話線を使うの?」

と思う人もいるでしょう。

その理由の一つが、既存設備を活用できることです。

古いマンションやアパートでは、建物内に電話線がすでに配線されていることがあります。

新しく各部屋まで光ファイバーを配線する場合、建物の構造によっては工事が難しいことがあります。

しかし、既存の電話線を利用できれば、各部屋まで新たに光ファイバーを配線しなくても高速なインターネット環境を整備できます。

特に、築年数の古い集合住宅では、この点がVDSL方式の大きなメリットでした。

VDSLの通信速度はどのくらい?

VDSLの通信速度を考えるときに注意したいのが、「最大通信速度」と「実際の通信速度」は違うという点です。

VDSL方式では、サービスや設備によって異なりますが、最大速度として下り100Mbps程度の仕様が一般的です。

一方、現在の光回線サービスには最大1Gbps、さらに10Gbpsなどの高速プランも存在します。

単純に数字だけを比較すると、

VDSL:約100Mbpsクラス
光配線方式:1Gbpsなどの高速サービスに対応可能

という違いがあります。

ただし、最大通信速度だけを見て「VDSLは使い物にならない」と判断するのは早計です。

100Mbpsクラスでも、一般的なWebサイトの閲覧、SNS、メール、動画視聴などには利用できます。

重要なのは、「自分がインターネットで何をするのか」です。

100Mbpsでも普通に使えるの?

結論から言えば、100Mbpsクラスでも一般的なインターネット利用なら十分使えるケースがあります。

例えば、

  • Webサイトを見る
  • SNSを利用する
  • メールを送受信する
  • ネットショッピングをする
  • 音楽配信を利用する
  • 動画配信サービスを見る
  • ビデオ通話をする

といった用途であれば、必ずしも10Gbpsのような超高速回線が必要になるわけではありません。

特にWebサイト閲覧やSNSでは、通信速度以外の要素も大きく影響します。

ただし、高画質動画を複数台で同時に再生したり、大容量ファイルを頻繁にダウンロードしたり、オンラインゲームで通信環境を重視したりする場合は、VDSLの最大速度が気になることがあります。

VDSLのメリット

VDSLにはデメリットだけではありません。

特に集合住宅では、VDSL方式だからこそインターネットを利用できるケースもあります。

ここではVDSLの主なメリットを紹介します。

1.既存の電話線を利用できる

VDSL最大の特徴ともいえるメリットです。

マンション内にすでに電話線が配線されていれば、その設備を利用してインターネット環境を構築できます。

光ファイバーを各部屋まで新設する必要がないため、建物によっては導入しやすくなります。

2.集合住宅でも光回線サービスを利用できる

「VDSL=光回線ではない」と思われることがありますが、実際には光回線サービスのマンションタイプでVDSL方式が採用されている場合があります。

建物まで光ファイバーが来ていて、そこから先をVDSLで各部屋へ配線する構成です。

そのため、VDSLだからといって「ADSLと同じ」と考えるのも間違いです。

ADSLとVDSLはどちらもDSL技術を使いますが、仕組みや利用環境が異なります。

3.古い集合住宅でも利用できる可能性がある

築年数の古いマンションでは、建物の構造上、各部屋まで光ファイバーを新しく配線するのが難しい場合があります。

しかし、電話線を利用できるVDSL方式なら、既存設備を活用してインターネット環境を提供できます。

そのため、

「築年数が古いマンションだから高速インターネットは無理」

とは限りません。

VDSL方式が用意されていれば、光回線サービスを利用できる可能性があります。

4.一般的な用途なら十分な場合がある

VDSLの速度は最新の光配線方式と比べると見劣りします。

しかし、最大100Mbpsクラスでも、日常的なインターネット利用には十分なことがあります。

例えば、スマートフォンでSNSを見たり、パソコンでニュースサイトを閲覧したり、動画を視聴したりする程度なら、必ずしもVDSLが原因で困るとは限りません。

「最大速度が遅い=必ず実用性が低い」

というわけではないのです。

VDSLのデメリット

一方、VDSLには注意点もあります。

特に現在の高速インターネット環境と比較すると、VDSLの弱点が目立つことがあります。

1.光配線方式より最大通信速度が低い

最大のデメリットです。

光配線方式では1Gbpsや10Gbpsなどの高速サービスに対応できる場合があります。

一方、VDSL方式では設備上の制約から、100Mbpsクラスが一般的です。

そのため、

  • 大容量ファイルのダウンロード
  • 大容量ゲームのインストール
  • 高画質動画の利用
  • 複数人による同時利用
  • クラウドへの大量データアップロード

などでは、物足りなさを感じる可能性があります。

2.電話線の影響を受ける

VDSLは建物内で電話線を利用します。

光ファイバーと比べると、電話線は通信環境の影響を受けやすい特徴があります。

建物内の配線状況や設備、電話線の状態などによって、通信品質が変化する場合があります。

そのため、同じVDSL方式でも、マンションによって実際の使用感が違う可能性があります。

3.集合住宅の利用者数によって混雑することがある

マンションのインターネット環境では、建物内の設備を複数の住戸で共有する場合があります。

そのため、夜間など多くの住民がインターネットを利用する時間帯に通信速度が低下する可能性があります。

例えば、

「昼間は快適なのに、夜になると動画が止まりやすい」

という場合があります。

ただし、これはVDSLだけの問題ではありません。

光配線方式でも、通信設備やプロバイダー側の混雑などによって速度が低下することがあります。

4.10Gbpsなどの高速通信を活かしにくい

現在は10Gbpsクラスの光回線サービスも登場しています。

しかし、VDSL方式では建物内の電話線部分がボトルネックになり、高速プランのメリットを十分に活かせない場合があります。

「10Gbpsの光回線を契約したから10Gbpsで通信できる」

とは限りません。

建物内の配線方式がVDSLなら、そこが大きな制約になる可能性があります。

VDSLと光配線方式の違いを比較

VDSLと光配線方式の違いを簡単に比較すると、次のようになります。

比較項目VDSL方式光配線方式
建物まで光ファイバー光ファイバー
建物内電話線光ファイバー
各部屋まで電話線光ファイバー
最大速度100Mbpsクラスが一般的1Gbps・10Gbpsなど
古い建物との相性比較的良い建物による
高速通信やや不利有利
既存設備の活用しやすい新規配線が必要な場合あり
動画視聴
オンラインゲーム
大容量通信

もちろん、実際の通信速度はサービスや設備、利用時間帯、通信機器などによって異なります。

そのため、表はあくまで一般的な傾向として考えてください。

VDSLとADSLは何が違う?

VDSLについて調べていると、「ADSLとは何が違うの?」という疑問も出てきます。

ADSLもVDSLも、電話線を利用してデータ通信を行うDSL技術です。

ただし、利用する場所や通信速度などに違いがあります。

ADSLは、主に電話局などから利用者の建物まで電話線を使って通信する方式でした。

一方、VDSLは集合住宅などで、建物までは光ファイバーを利用し、建物内の配線に電話線を使う方式が代表的です。

つまり、

ADSL=通信事業者側から利用者まで電話線を使う

のに対し、

VDSL=建物までは光ファイバー、建物内は電話線を使う

という違いがあります。

この違いは非常に重要です。

VDSLは、ADSLよりも光ファイバーを活用した集合住宅向けの通信方式と考えると理解しやすいでしょう。

VDSLとLAN配線方式の違い

集合住宅のインターネットでは、VDSL方式のほかにLAN配線方式が採用されている場合もあります。

LAN配線方式では、マンションの共用設備から各部屋までLANケーブルを使って通信します。

つまり、

光ファイバー

共用設備

LANケーブル

各部屋

という構成です。

部屋まで電話線を使うVDSLとは異なり、LANケーブルを利用するのが特徴です。

LAN配線方式の最大速度は設備によって異なります。

古いLAN設備の場合は100Mbpsクラスの場合もありますが、ギガビット対応の設備なら1Gbpsクラスを利用できることもあります。

そのため、「VDSLかどうか」だけでなく、「マンションの配線方式は何なのか」を確認することが重要です。

なぜマンションではVDSL方式が多かったの?

VDSLが集合住宅で使われてきた大きな理由は、建物内の配線工事にあります。

マンションには、電気配線、電話線、テレビ用の配線など、さまざまな設備が存在します。

新築時から各部屋まで光ファイバーを配線していれば問題ありません。

しかし、既存のマンションに後から光ファイバーを各部屋まで配線する場合、建物によっては工事が難しくなります。

そこで、すでに存在する電話線を活用できるVDSL方式が利用されてきました。

VDSLなら、マンション共用部分まで光ファイバーを引き込み、既存の電話線を使って各部屋へインターネットを届けることができます。

これは、古い集合住宅に光回線サービスを提供するうえで大きなメリットでした。

VDSLは今でも使える?

「VDSLは古い技術だから、もう使えないのでは?」

と考える人もいるでしょう。

しかし、VDSL方式が採用されている集合住宅では、現在でも利用できるケースがあります。

特に、マンション側の設備がVDSL方式のままの場合、入居者が個人で勝手に光配線方式へ変更することはできません。

そのため、物件を選ぶときには、

「このマンションは光回線対応です」

という説明だけで判断しないことが重要です。

「光回線対応」と書かれていても、実際には、

  • 光配線方式
  • VDSL方式
  • LAN配線方式

のどれなのかによって通信環境が変わる可能性があります。

「光回線対応マンション」でもVDSLの場合がある

ここは非常に重要なポイントです。

不動産情報などで「インターネット対応」「光回線対応」と書かれているマンションを見つけたとしても、

「各部屋まで光ファイバーが来ている」

とは限りません。

例えば、

「マンションまで光回線が来ている」

「マンション共用部から各部屋までは電話線」

「VDSL方式」

というケースがあります。

そのため、引っ越し先を選ぶときは、

「光回線が使えますか?」

だけではなく、

「配線方式は光配線方式ですか? VDSL方式ですか?」

と確認するのがおすすめです。

VDSLモデムとは?

VDSL方式のインターネットを利用する場合、「VDSLモデム」と呼ばれる機器を使用することがあります。

VDSLモデムは、電話線を使ったVDSL通信と、LANなどを利用した機器側の通信を橋渡しする役割を持っています。

イメージとしては、

マンションのVDSL設備

電話線

VDSLモデム

LANケーブル

Wi-Fiルーター

スマートフォン・パソコン

という形です。

光配線方式ではONUを使用することが多いですが、VDSL方式ではVDSLモデムが登場する点が違います。

VDSLモデムとWi-Fiルーターは別物

初心者が混同しやすいのが、

「VDSLモデムがあるならWi-Fiも使えるの?」

という点です。

VDSLモデムとWi-Fiルーターは基本的に役割が違います。

VDSLモデムは、VDSL方式の通信を利用するための機器です。

一方、Wi-Fiルーターは、スマートフォンやパソコンなどの端末を無線LANでインターネットへ接続するための機器です。

そのため、VDSLモデムだけではWi-Fi機能が利用できない構成もあります。

その場合は、VDSLモデムにWi-Fiルーターを接続します。

VDSLでWi-Fiを使うことはできる?

もちろん、VDSLでもWi-Fiを利用できます。

例えば、

電話線

VDSLモデム

Wi-Fiルーター

スマートフォン

という接続にすれば、自宅でWi-Fiを利用できます。

ただし、ここでも注意したいことがあります。

VDSLの最大通信速度が100Mbpsクラスだったとしても、Wi-Fiルーターの性能が極端に低ければ、さらに速度が低下する可能性があります。

逆に、高性能なWi-Fiルーターを使ったからといって、VDSLの回線速度そのものが1Gbpsになるわけでもありません。

通信速度は、

回線

建物内の配線

VDSL設備

モデム

ルーター

LANケーブル

端末

通信先

混雑状況

など、複数の要素によって決まります。

VDSLの速度が遅いときに確認したいこと

「VDSLだから遅い」と決めつける前に、いくつか確認してみましょう。

1.時間帯を確認する

夜間だけ遅いのであれば、回線やプロバイダー、マンション設備などの混雑が原因になっている可能性があります。

朝や昼間は快適なのに夜だけ遅い場合は、時間帯による混雑を疑ってみましょう。

2.Wi-Fiではなく有線接続で確認する

Wi-Fiの速度が遅い場合、VDSLではなくWi-Fiが原因かもしれません。

可能であれば、パソコンなどをLANケーブルでルーターに直接接続して速度を確認します。

有線接続では速いのにWi-Fiだけ遅いなら、Wi-Fi環境に問題がある可能性があります。

3.Wi-Fiルーターを確認する

古いWi-Fiルーターを使用している場合、ルーターの性能がボトルネックになっている可能性があります。

特に、

  • 古いWi-Fi規格
  • 低速なLANポート
  • 長期間再起動していない
  • ファームウェアが古い

といった場合は、一度確認してみましょう。

4.LANケーブルを確認する

LANケーブルにも通信速度の規格があります。

高速な通信をしたい場合は、ルーターやパソコンだけでなく、LANケーブルも確認する必要があります。

ただし、VDSL方式自体が100Mbpsクラスの場合、LANケーブルを最新規格に変更しただけで回線速度が大幅に向上するわけではありません。

VDSLから光配線方式に変更できる?

これは非常に気になるポイントです。

「VDSLではなく、各部屋まで光ファイバーを引きたい」

という場合、変更できる可能性はあります。

しかし、入居者が単独で自由に変更できるとは限りません。

なぜなら、マンションの共用部分や建物内の配線設備を変更する必要があるからです。

例えば、

  • 管理会社
  • 大家
  • マンション管理組合
  • 通信事業者

などとの調整が必要になる場合があります。

また、建物の構造によっては光ファイバーを各部屋まで配線すること自体が難しい場合もあります。

個人で光回線を引けばVDSLを回避できる?

戸建て住宅であれば、光回線を自宅まで直接引き込むという選択肢があります。

しかし、マンションでは事情が違います。

建物の共用部分を通す必要があるため、個人の判断だけで工事できないケースがあります。

「VDSLが嫌だから、個人で光回線を引けばいい」

と簡単にはいかないのです。

集合住宅に住んでいる場合は、まず管理会社や大家、管理組合、希望する通信事業者などに確認することが重要です。

VDSL方式のマンションを選んでも大丈夫?

これは利用目的によって変わります。

例えば、

  • Webサイト閲覧
  • SNS
  • メール
  • ネットショッピング
  • 動画視聴
  • 音楽配信

が中心なら、VDSLでも問題なく使える可能性があります。

一方、

  • 大容量ゲームを頻繁にダウンロードする
  • 高画質動画を複数台で同時利用する
  • 大容量ファイルを仕事で送受信する
  • クラウドへ大量のデータをアップロードする
  • 高速通信を重視する
  • 10Gbpsクラスの回線を使いたい

という人は、光配線方式の物件のほうが向いています。

オンラインゲームではVDSLは不利?

オンラインゲームでは「通信速度」だけでなく「Ping値」「遅延」「安定性」なども重要です。

そのため、

「VDSLだからオンラインゲームはできない」

というわけではありません。

100Mbpsクラスでも、オンラインゲームそのものをプレイできるケースはあります。

ただし、ゲームのダウンロードやアップデートでは大容量データを扱うことがあります。

最新ゲームでは数十GB、場合によっては100GBを超えるようなデータをダウンロードすることもあります。

このような場面では、1Gbpsクラスの光配線方式のほうが有利です。

また、同居人が動画を見ている、別の端末で大容量ファイルをダウンロードしている、といった状況では、帯域に余裕があるほうが快適です。

動画視聴ならVDSLでも問題ない?

一般的な動画視聴なら、VDSLでも利用できる可能性があります。

動画配信サービスでは、動画の画質によって必要な通信環境が変わります。

標準画質なら比較的少ない通信量で済みます。

高画質になるほど必要な通信量が増えます。

さらに、家族全員が同時に動画を見る場合は、必要な帯域も増えます。

そのため、

一人暮らし+一般的な動画視聴

ならVDSLでも十分と感じる人がいる一方、

家族複数人+複数台+高画質動画

では光配線方式のメリットが大きくなります。

テレワークではVDSLでも使える?

テレワークについても、VDSLだから必ず問題が発生するわけではありません。

メール、チャット、Web会議、クラウドサービスなど、一般的な仕事で利用することは可能です。

ただし、仕事で大容量ファイルを頻繁に送受信する場合や、VPNを利用する環境では、通信速度や安定性が気になる場合があります。

特にアップロード速度は重要です。

インターネット回線を選ぶときは、「下り速度」だけでなく「上り速度」も確認することをおすすめします。

VDSLの上り速度にも注意

インターネット回線の広告では、「最大1Gbps」など下り速度が大きく表示されることが多いでしょう。

しかし、実際には、

  • 動画を見る
  • ファイルをダウンロードする

といった用途では下り速度が重要なのに対して、

  • 動画をアップロードする
  • 写真をクラウドに保存する
  • 大容量ファイルを送信する
  • ライブ配信する

といった用途では上り速度も重要になります。

VDSL方式では、光配線方式と比べて通信速度に制約があるため、アップロードを頻繁に行う人は注意が必要です。

VDSLの「最大100Mbps」は遅すぎる?

数字だけを見ると、現在の1Gbpsや10Gbpsと比べて「100Mbpsは遅い」と感じるでしょう。

実際、最大速度という意味では高速な光回線に劣ります。

しかし、インターネット利用では必ずしも「速度が10倍なら体感も10倍」というわけではありません。

Webページを開く、SNSを見る、メールを確認するといった用途では、回線速度以外の要素も関係します。

そのため、VDSLが現在の用途に合っているなら、無理に回線を変更する必要はありません。

重要なのは、

「最大速度が何Mbpsなのか」ではなく、「自分の利用環境で困っているのか」

です。

VDSLが向いている人

VDSL方式が向いているのは、次のような人です。

一般的なインターネット利用が中心

Webサイト、SNS、メール、動画視聴などが中心なら、VDSLでも十分な可能性があります。

一人暮らし

一人暮らしで同時接続する端末が少ないなら、VDSLの速度でも不満を感じにくいでしょう。

建物がVDSL方式しか対応していない

マンションの設備がVDSL方式しかない場合、VDSLを利用するのが現実的な選択肢になることがあります。

大容量通信をあまりしない

ゲームの大容量ダウンロードや動画編集データの送受信などを頻繁にしない人なら、VDSLの制約が大きな問題にならない場合があります。

VDSLが向いていない人

逆に、次のような人は光配線方式を検討したほうがよいでしょう。

高速通信を重視する

「できるだけ高速な回線を使いたい」という人には光配線方式が向いています。

大容量ゲームを頻繁にダウンロードする

ゲームのダウンロードには大量のデータ通信が必要です。

家族で同時にインターネットを利用する

複数人が同時に動画視聴、ゲーム、Web会議などを行う家庭では、回線に余裕があるほうが安心です。

動画配信やライブ配信をする

動画をアップロードする場合は、上り速度も重要になります。

大容量データを扱う仕事をしている

クラウドサービスなどを使って大量のデータを送受信する人は、高速な光配線方式のほうが便利です。

VDSLのマンションに住む前に確認したいこと

引っ越し先を探しているなら、「インターネット無料」「光回線対応」という情報だけで決めないようにしましょう。

確認したいのは、

「どの配線方式なのか」

です。

不動産会社や管理会社に、

「インターネットの配線方式は光配線方式ですか?」

「VDSL方式ですか?」

「各部屋まで光ファイバーが来ていますか?」

と聞いてみましょう。

この確認だけでも、入居後の「思っていたより遅い」というトラブルを防ぎやすくなります。

「光回線」と「光配線方式」は同じではない

ここも混同されやすいポイントです。

「光回線」という言葉は、通信サービス全体を指して使われることがあります。

一方、「光配線方式」は、集合住宅内の配線方法を指します。

つまり、

光回線サービス
└ 光配線方式
└ VDSL方式
└ LAN配線方式

という関係になる場合があります。

そのため、「VDSLだから光回線ではない」と単純に考えるのではなく、

「光回線サービスを、マンション内でどの方式によって各部屋まで届けているのか」

を見ることが大切です。

VDSLと光回線の違いを一言でまとめると?

ここまでの内容を非常に簡単にまとめると、

VDSLは、建物内の通信に電話線を利用する方式。

一方、

光配線方式は、各部屋まで光ファイバーを利用する方式。

という違いがあります。

そのため、VDSLは光配線方式と比べて最大通信速度に制約があります。

ただし、VDSLは古い技術だからまったく使えないわけではありません。

一般的なインターネット利用であれば、十分使えるケースもあります。

VDSLだからといって、すぐに回線を乗り換える必要はない

VDSLを利用している人の中には、

「VDSLだから光回線に乗り換えないといけない」

と思っている人もいるかもしれません。

しかし、すでにVDSLで問題なくインターネットを利用できているのであれば、必ずしも乗り換える必要はありません。

例えば、

  • Web閲覧
  • SNS
  • 動画視聴
  • メール
  • ネットショッピング

などが問題なくできているなら、VDSLをそのまま使うという選択肢もあります。

一方で、

「夜になると極端に遅い」

「大容量ファイルのダウンロードに時間がかかる」

「家族全員が使うと速度が落ちる」

「テレワークでアップロード速度が気になる」

という問題があるなら、改善方法を検討する価値があります。

VDSLが遅いときは、回線だけを疑わない

通信速度が遅いと、

「VDSLだから遅いんだ」

と考えてしまいがちです。

しかし、実際には原因がWi-Fiルーターだったり、スマートフォンやパソコンだったりすることがあります。

例えば、ルーターの設置場所が悪く、Wi-Fiの電波が弱くなっているケースもあります。

また、2.4GHz帯と5GHz帯の違い、Wi-Fi規格、周囲の電波干渉などによっても通信速度は変化します。

したがって、速度に不満がある場合は、

  1. 有線接続で速度を確認
  2. 時間帯による違いを確認
  3. Wi-Fiルーターを確認
  4. LANケーブルを確認
  5. VDSL設備を確認
  6. プロバイダーなどに相談

という順番で原因を切り分けるとよいでしょう。

VDSLから光配線方式への移行が重要になる理由

インターネット環境は年々高速化しています。

以前は100Mbpsクラスでも「高速インターネット」として十分な性能でした。

しかし現在は、1Gbpsクラスの光回線が一般的になり、さらに10Gbpsクラスのサービスも登場しています。

動画の高画質化、オンラインゲームの大容量化、クラウドサービスの普及、テレワークなどによって、家庭で扱うデータ量も増えています。

そのため、VDSL方式の最大100Mbpsクラスでは物足りないと感じる人が増える可能性があります。

特に、今後インターネットを積極的に利用する家庭では、光配線方式の重要性が高まるでしょう。

それでもVDSLが完全になくなるとは限らない

一方で、すべての集合住宅がすぐに光配線方式へ移行できるわけではありません。

建物の構造や設備、管理組合、工事費用、通信事業者の設備など、さまざまな条件が関係するためです。

特に古い集合住宅では、VDSL設備が現役で利用され続ける可能性があります。

そのため、現在でもVDSL方式のマンションに住んでいる人は少なくありません。

重要なのは、

「VDSLだからダメ」

と考えることではなく、

「VDSLの性能が自分の利用目的に合っているか」

を判断することです。

VDSLを利用するときのポイント

VDSLを快適に利用するためには、回線以外の環境も整えることが大切です。

まず、Wi-Fiルーターはできるだけ新しい規格の製品を利用しましょう。

また、ルーターは部屋の隅や床などに置くより、できるだけ電波を遮るものが少ない場所に設置したほうがよい場合があります。

パソコンなど固定して利用する機器は、可能であればWi-FiではなくLANケーブルで接続するのもおすすめです。

オンラインゲームや仕事用パソコンなど、安定性を重視する機器ほど有線接続が有利です。

VDSLマンションを契約する前に確認すべき5つのポイント

最後に、VDSL方式のマンションを検討している人が確認しておきたいポイントをまとめます。

1.配線方式

最初に確認したいのが配線方式です。

「光回線対応」という説明だけでなく、

光配線方式なのか、VDSL方式なのか、LAN配線方式なのか

を確認しましょう。

2.最大通信速度

利用できるプランの最大通信速度も確認しましょう。

VDSLの場合、一般的には100Mbpsクラスが目安になります。

3.インターネット料金

マンションによっては「インターネット無料」と書かれていることがあります。

ただし、無料だから必ず高速とは限りません。

建物全体で共有するインターネット設備の場合、通信速度や利用条件を確認しておくと安心です。

4.個別回線を導入できるか

VDSL方式のマンションでも、条件によっては個別に別の光回線を導入できる場合があります。

ただし、管理会社や大家、管理組合などの許可が必要になるケースがあります。

入居前に確認しておきましょう。

5.自分の利用目的

最も重要なのが、自分がインターネットを何に使うかです。

単に、

「光回線だから高速」

「VDSLだから遅い」

と判断するのではなく、

自分に必要な通信速度が確保できるか

を考えましょう。

まとめ:VDSLとは「建物内で電話線を使う集合住宅向けの通信方式」

VDSLとは、主に集合住宅などで利用されてきた通信方式です。

建物までは光ファイバーを使い、建物内から各部屋までは既存の電話線を利用するのが大きな特徴です。

そのため、

VDSL=すべて電話線のインターネット

というわけではありません。

むしろ、

「光ファイバー+電話線」

を組み合わせた方式と考えると分かりやすいでしょう。

光配線方式との最大の違いは、各部屋までの配線です。

光配線方式では各部屋まで光ファイバーを利用します。

一方、VDSL方式では各部屋まで電話線を利用します。

この違いによって、VDSLは光配線方式と比べて通信速度に制約があります。

特に現在の1Gbpsや10Gbpsクラスの光回線と比較すると、VDSLの最大100Mbpsクラスという速度は物足りなく感じる人もいるでしょう。

しかし、VDSLが必ずしも「使えない回線」というわけではありません。

Webサイトの閲覧、SNS、メール、動画視聴、ネットショッピングなど、一般的な用途なら十分利用できる場合があります。

一方で、大容量ゲーム、動画編集、ライブ配信、大容量ファイルの送受信、家族による同時利用などでは、光配線方式のメリットが大きくなります。

そして、マンション選びで特に注意したいのが、

「光回線対応=各部屋まで光ファイバーが来ている」とは限らない

という点です。

「光回線対応マンション」と書かれていても、実際にはVDSL方式の場合があります。

これからマンションやアパートへ引っ越す人は、

「この物件のインターネットは、光配線方式ですか? VDSL方式ですか?」

と確認することをおすすめします。

すでにVDSLを利用している人も、現在の通信速度に不満がなければ、無理に乗り換える必要はありません。

逆に、通信速度に不満がある場合は、VDSL設備だけでなく、Wi-Fiルーター、LANケーブル、端末、時間帯による混雑なども確認したうえで、光配線方式への変更や別回線の導入を検討するとよいでしょう。

VDSLは最新の光配線方式と比べれば古い通信方式ですが、集合住宅の既存設備を活用してインターネット環境を提供できるという大きな役割を持っています。

VDSLと光回線の違いを理解するうえで重要なのは、「光ファイバーが建物のどこまで来ているのか」ということです。

このポイントを押さえておけば、「光回線なのにVDSLなのはなぜ?」という疑問も理解しやすくなります。

そして、これからインターネット回線を選ぶときには、回線名や「光回線対応」という表示だけを見るのではなく、

配線方式・最大通信速度・実際の利用環境・自分の用途

まで確認することが、快適なインターネット環境を選ぶための重要なポイントになります。

By ぱんだ

白黒うさぎを飼っている30代の独身男のぱんだです。 通信携帯業界に約10年以上携わったガジェット好き。 今後、通信系の経歴を活かし、情報発信やうさぎ、自分の趣味も数多くあり新しいお得な情報を分かりやすくお届けします。

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