スマートフォンのメッセージ機能は、ここ数年で大きく進化しています。従来のSMS(ショートメッセージサービス)に代わり、より多機能なメッセージ規格として登場したのが RCS(Rich Communication Services) です。
日本では、RCSをベースにした独自サービスとして「+メッセージ(プラスメッセージ)」が提供されています。
しかし、
- RCS(標準)と+メッセージは何が違うの?
- どちらを使えばいいの?
- iPhoneやAndroidではどう違うの?
と疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、RCSと+メッセージの違いを、仕組み・機能・対応端末・将来性まで含めて徹底解説します。

1. RCSとは何か?
■ RCSの基本概要
RCS(Rich Communication Services) は、SMSの次世代規格として策定されたメッセージング標準です。主導しているのは世界の通信事業者団体である GSMA です。
従来のSMSは、
- テキストのみ
- 文字数制限あり
- 既読確認なし
- グループチャット不可
といった制限がありました。
RCSではこれらが大幅に改善され、以下の機能が利用できます。
■ RCSの主な機能
- 既読・入力中表示
- 高画質画像/動画送信
- スタンプやファイル送信
- グループチャット
- Wi-Fi通信対応
- ビジネスチャット機能
つまり、LINEのような体験を、電話番号ベースで実現する標準規格 がRCSです。
2. RCS(標準版)の仕組み
■ グローバル標準としてのRCS
RCSは世界共通の通信規格です。Androidスマホでは、主に Google が提供する「Google メッセージ」アプリを通じて利用されます。
Googleは「RCS Universal Profile」という世界共通仕様を推進しており、これにより国やキャリアを超えたメッセージ通信が可能になります。
■ iPhoneのRCS対応
従来、iPhoneは独自のiMessageを採用していましたが、2024年以降、Apple もRCS対応を開始しました。
これにより、
- Android ⇔ iPhone間でも高機能メッセージが可能
- 画像圧縮問題が改善
- 既読表示対応
といった進化が実現しています。
3. +メッセージとは何か?
■ +メッセージの基本概要
+メッセージは、日本の大手通信キャリアが共同で提供するメッセージサービスです。
提供元は以下の3社:
- NTTドコモ
- KDDI
- ソフトバンク
この3社が共同出資して設立した メッセージングサービス が運営しています。
■ +メッセージの特徴
- 電話番号のみで利用可能
- 専用アプリが必要
- スタンプ送信可能
- 既読機能あり
- グループチャット可能
- 既読オン/オフ設定可能
見た目や使い勝手はLINEに近い設計になっています。
4. RCS(標準)と+メッセージの違い【徹底比較】
| 項目 | RCS(標準) | +メッセージ |
|---|---|---|
| 規格 | 世界標準 | 日本独自実装 |
| 提供主体 | GSMA主導 | 国内3キャリア |
| アプリ | Google メッセージ | +メッセージ専用 |
| iPhone対応 | あり(順次拡大) | 限定的 |
| 海外利用 | 可能 | 基本不可 |
| ビジネス用途 | 進化中 | 国内企業中心 |
5. 最大の違いは「グローバルか国内か」
■ RCSは世界標準
RCSは世界共通規格のため、海外ユーザーとも高機能メッセージが可能です。
将来的には、LINEのようなOTTアプリを使わなくても、電話番号ベースで世界中とやり取りできる環境を目指しています。
■ +メッセージは国内特化型
+メッセージは日本国内専用設計です。
日本の通信環境に最適化されている一方で、海外との互換性はほぼありません。
6. ビジネスチャット機能の違い
RCSには「RCS Business Messaging(RBM)」という機能があります。
これにより、
- 配送通知
- 予約確認
- チャットボット
- ボタン付きUI
- カルーセル表示
など、アプリのような操作が可能になります。
世界的に企業導入が進んでおり、Googleが強力に推進しています。
一方、+メッセージも企業アカウント機能を持ちますが、日本市場向けに限定されています。
7. セキュリティの違い
RCS(Googleメッセージ)は、エンドツーエンド暗号化(E2EE)に対応しています(1対1チャット中心)。
一方、+メッセージも暗号化通信を採用していますが、実装方式はキャリア依存です。
セキュリティ面では、グローバル標準のRCSのほうが透明性が高い傾向にあります。
8. 将来性の違い
■ RCSの将来
- Android標準搭載
- iPhoneも対応開始
- 世界的に普及中
- LINE代替候補
今後はRCSが「SMSの完全上位互換」として定着する可能性が高いです。
■ +メッセージの将来
- 国内キャリア依存
- MVNO対応が限定的
- 海外展開なし
日本独自進化を続ける可能性はありますが、世界標準になる可能性は低いです。
9. 結論:どちらを使うべき?
■ Androidユーザー
→ GoogleメッセージでRCS利用がおすすめ
■ 国内キャリア利用者で日本中心の利用
→ +メッセージでも問題なし
■ 海外利用や将来性重視
→ RCS(標準)一択
まとめ
RCS(標準)と+メッセージの最大の違いは、
世界標準か、日本独自か
という点です。
- RCS:グローバル展開・将来性重視
- +メッセージ:国内最適化・キャリア主導
今後はiPhoneのRCS正式対応により、RCSが主流になる可能性が非常に高いでしょう。
メッセージの未来は「電話番号×高機能化」です。
これからスマホを選ぶ際は、RCS対応状況もチェックしてみてください。