楽天モバイルがついに「プラチナバンド」の提供を開始します。
今さらではありますが、「プラチナバンドとは？」という方は意外と多いのではないでしょうか。
今回は、「プラチナバンドとは？」ということと、楽天モバイルのプラチナバンド提供開始に伴い、携帯会社（ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル）の競争が激化することについてもご紹介します。
○ プラチナバンドとは
プラチナバンドは、簡潔にいうと、つながりやすい電波ということです。
電波をつなげている周波数帯域があり、その周波数帯700～900MHzのことをプラチナバンドと呼んでいます。
周波数帯＝「band」、希少価値が高い＝「Platinum」を組み合わせて、プラチナバンドとなっています。
周波数帯は、国が割り当てを行っていて、プラチナバンドと呼ばれる700～900MHzの周波数帯は電波がつながりやすいというメリットがあるため、携帯電話での提供だけでなく、道路交通関連の無線通信といったような国が提供する無線機器に対しても割り当てが行われています。
そのため、プラチナバンドを使うにも周波数帯にも限りがあり、希少価値が高いということでプラチナバンドと呼ばれています。
【メリット】
電波が、障害物の影響を受けにくいというのが大きな特徴です。
例えば、高いビルが立っていると、電波を遮断して、携帯電話はつながりにくくなります。
プラチナバンドは、その高いビルなどの障壁を回り込んだり、そのまま透過したりして、電波がつながりやすくしてくれます。
【デメリット】
携帯電話が対応していないと使えないということです。
ドコモ、au、ソフトバンク、今回新たに提供開始する楽天モバイルの4社それぞれのプラチナバンドに携帯電話側が対応していないと使えないということです。
最近の携帯電話は、対応している機種がほとんどではありますが、全ての携帯会社のプラチナバンドに対応している機種は少ないというのが現状です。
○ 楽天モバイルの伸びしろ
楽天モバイルがプラチナバンドの提供開始に伴い、急成長する可能性が高いです。
理由は明確で、楽天モバイルのデメリットがメリットへと変化していくからです。
楽天モバイルのデメリットは、
・電波がつながらない
ということです。
ドコモ・au・ソフトバンクの3社には、つながりやすいプラチナバンドの提供があり、楽天モバイルにはなかったという現実があります。
今回は、そんなデメリットの部分を払拭できる内容ということですね。
携帯電話は、インターネット通信がつながらないと使いにくいものです。
そのインターネット通信がつながりやすくなり、月額料金も安く使えるならメリットは高くなりますよね。
そのため、楽天モバイルには、伸びしろがあるということです。
○ 携帯会社の競争激化する要因
楽天モバイルのプラチナバンド提供開始により、携帯会社の競争が激化するだろうと予想できます。
先ほど、お伝えした通り、楽天モバイルがデメリットをメリットへと変化させていくことで、ドコモ・au・ソフトバンクの3社からすると脅威でしかありません。
楽天モバイルの契約者数は、現在700万回線です。
プラチナバンドにより、電波が改善されれば、1,000万回線までの到達が見えてくるでしょう。
【4社（ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル）が競争激化するポイント】
ドコモ＝irumo、au＝UQモバイル、ソフトバンク＝ワイモバイルといったように、楽天モバイルに対抗するためのサブブランドがあります。
そのサブブランドと楽天モバイルを比較することで、競争が激化する要因が見えてきます。
・irumo（イルモ）の料金プラン
irumo（イルモ）は、ドコモ光セット割、home 5G セット割による月額料金の安さを取っている料金プランです。
・UQモバイルの料金プラン
＊コミコミプラン
＊トクトクプラン
＊ミニミニプラン
UQモバイルの料金プランは、3つに分かれていて、利用する方が選べるお得な料金プランになっています。
・ワイモバイルの料金プラン
＊シンプル2 S プラン
＊シンプル2 M プラン
＊シンプル2 L プラン
ワイモバイルは、おうち光セット割に比重を置くような料金プランで、光セットを組むならお得な料金プランです。
・楽天モバイルの料金プラン
＊Rakuten 最強プラン
楽天モバイルは、ワンプランで通信容量が無制限で使えるというメリットがあります。
これまでは、電波の兼ね合いがあり、料金プランがお得でもつながらない場合は、難しいという利用者が多かったという状況でした。
① 月額料金
月額料金という点においては、楽天モバイルが1歩リードしています。
irumo（イルモ）、UQモバイル、ワイモバイルは、光セット割への比重が高いのもあり、セット割を組まなかった場合、少し楽天モバイルよりも高く見えてしまいます。
② 通信容量
通信容量という点においては、無制限という料金プランは、楽天モバイルだけなので、こちらも楽天モバイルが1歩リードというところです。
ただ、通信容量が大きければ良いということでもなくなってきています。
Wi-Fi環境での利用者が多いため、無制限がメリットという捉え方の利用者がどれくらいいるのかという点が難しいポイントにもなりそうですね。
現時点では、無制限だからといって、乗り換える理由にならないのではないでしょうか。
③ セット割
セット割という点においては、家族割、光セット割などのセット割に比重を置いているirumo（イルモ）、UQモバイル、ワイモバイルが1歩リードです。
楽天モバイルは、家族割はあるにしても、100円割引といったように、他社と比較すると少額にはなります。
そのため、複数回線での利用により、メリットを感じづらいというのはありますね。
④ 音声通話
音声通話という点においては、irumo（イルモ）、UQモバイル、ワイモバイルの3社でしょう。
楽天モバイルの場合は、通話かけ放題とはいえ、Rakuten Linkアプリを利用する必要があります。
アプリを利用するのは、音声品質もそうですが、折り返し電話を行うのもひと手間かかるため、デメリットの割合が高いため、音声通話を利用する方はirumo（イルモ）、UQモバイル、ワイモバイルで検討するのが良いでしょう。
⑤ 機種との同時購入
機種と同時購入するという点においては、UQモバイルとワイモバイルでしょう。
キャンペーンもあり、取り扱いの機種も豊富です。
キャンペーンは、直接値引きという利点もあるため、楽天モバイルのような楽天ポイント還元での実質価格ではないため、機種と同時に購入するならUQモバイルとワイモバイルでしょう。
⑥ 通信エリア
通信エリアという点においては、4Gならirumo（イルモ）、5Gならワイモバイルというところでしょう。
ドコモの通信エリアが広いのは誰もが知っています。
ただ、5Gエリアになると、ソフトバンクの方が使える場所が多い＝広いということになるため、5Gという点においては、ワイモバイルでしょう。
今後、楽天モバイルがどこまで広がるのかが注目されますね。
4社（irumo（イルモ）、UQモバイル、ワイモバイル、楽天モバイル）を比較してみると、楽天モバイルがいかに脅威となっているかが分かってきますね。
楽天モバイルの新しくつながるプラチナバンドの通信エリアや無制限という料金プランに対して、逆に、ドコモ・au・ソフトバンクの3社がどのように対抗していくのかが注目ですね。
○ 楽天モバイルの懸念ポイント
楽天モバイルにとって、プラチナバンドは、メリットでしかないのですが、楽天モバイルの懸念ポイントはあります。
それは、「料金プランの値上げ」です。
通信容量が無制限であり、通話もRakuten Linkアプリの利用でかけ放題の中で、月額料金2,980円（税込3,278円）という料金プランは魅力的です。
ただ、プラチナバンドにより電波もつながり、月額料金が安い、契約期間もない、楽天ポイント還元のキャンペーンもある、といったように、メリットだけだと、続かないというのはあります。
そのため、料金プランの見直しがかかり、値上げされないかどうかというのが、懸念ポイントです。
デメリットをメリットへと変化させることができるようになった楽天モバイルだからこその懸念ポイントと言っても良いでしょう。
値上げされないことを祈るばかりですね。
○ まとめ
「プラチナバンドとは」という点と4社（ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル）について比較してみました。
4社の中で、注目度が高いのは、もちろん、楽天モバイルでしょう。
つながりやすくなるという最大のメリットを持っていることで、使ってみたくなる方は増えるのは間違いありません。
ただ、その中で、楽天モバイルに対抗すべく3社がどのように対抗するのかというのも楽しみですね。
